「今日の夕飯は何を作ろうかな~」と毎日悩みます。
最近は夕飯のことを考えると気持ちが沈み、うつ気味になってきました。
どうしたらいいでしょうか?
私は料理の悩み相談を数多くうけてきましたが「料理が苦痛になった」という方はけっこう多いですよ。
私はyuriさんのような状態をまとめて「キッチンうつ」と呼んでいます。
どうしたら、このキッチンうつを改善できるかをまとめましたのでご参考ください!
この記事の内容
(2)料理が苦痛に感じる3つの理由
キッチンうつを改善する3つの方法
キッチンうつの時はどんな気持ちになる?
毎日の料理が苦痛だと感じる人、実は多いらしいです。(料理そのものが嫌いだからという人もいますが、ここではそういう方は省きます)
料理自体はそんなに嫌いではなかったのに、なぜか最近苦痛に感じてしまう。
こんな方も多いんです。
例えば、
夕方近くになり、夕飯の事を考えると憂鬱で仕方ない。 何を作ればいいか、全く浮かばない。 買い物にいっても、何を買うか決まらない。 料理をしようと思っても、なぜか始められない。 大したものを作っていないのに、時間ばかりかかってしまう。
こんな症状があるようです。
noriさん、ずいぶん詳しいですね?
実は、料理のオンライン相談を行ってました。
料理を教えるのではなく、料理の悩みを解決する、料理教室ではなくお悩み相談室のカウンセラーしてました。
メール相談も含めると、200人くらいの女性の意見や気持ちを聞くことができました。
それはすごい!
料理の悩みとかって、ママ友たちとかにも言いにくいのよね。
リアルな意見を元にアドバイスしてくれるのはありがたい!!
中には、かなり精神的に参ってしまった方もいました。
キッチンに立つこと自体が、つらいと感じてしまう。 料理をしていると、なぜだか涙が溢れてくる。 家族に申し訳なくて自分を責めてしまう。 自分に自信がなくなって、すべてのやる気がなくなってしまうことがある。 毎日、時間に追われ、寝る時間まで休む間もない。
これ、本当なの?おおげさじゃない?
と思う方もいると思いますが、実際に聞いた話なので、めちゃくちゃリアルです。
実際に、お話の途中に涙を流される方もいらっしゃいました。
料理に関する苦痛って、困っている方は多い割に、その大変さを表す言葉がないんですよね。
例えば、「育児ノイローゼ」とか「マタニティブルー」という言葉からは、育児の大変さ、妊婦さんの大変さが伝わってきますし、世間に認知されています。
でも、料理をする、家事をする大変さを表す言葉はあまり聞きませんよね。
ですので私は、こういった毎日の料理を苦痛に感じてしまう状態を「キッチンうつ」と呼んでいます。
料理が苦痛に感じる3つの理由
ではなぜ料理をすることが、献立を考えることが、これほど苦痛になってしまうのでしょうか?
相談者さんのケースも挙げながら、原因を探ってみましょう。
時間に追われ余裕がない
仕事や家事、育児の両立は本当に大変です。
仕事が終わり、急いでお迎えに行き、スーパーへ買い物。
家に帰っても、子供のお風呂に、夕飯作りに、明日の準備・・・などなど。
やるべきことが目一杯で、朝から寝るまで時間に余裕なんてないでしょう。
こうなると時間に追われ、焦りながら、イライラしながら料理をすることもありますよね。
そして、せっかく作った料理を子供が食べてくれなかったり、旦那さんが時間通りに帰ってこなくて、また作る手間が増えたりすると、余計に疲れてしまいます。
こういった毎日が繰り返され、時間と心に余裕がなくなり、キッチンうつになってしまうこともあります。
大抵の人は、時間に追われると心に余裕が無くなったり、イライラしたり、ストレスを感じてしまいます。
そんなメンタルの状態がよくない中で、料理という負担を毎日のように背負わなければいけない。
これは、もはや苦行です。
仕事に、子育てに、家事に、学校行事、その他大量に湧いて出てくる名もなき家事…。
時間に余裕を持てということは、もはや不可能なんじゃないかと僕も思うくらいです。
だからこそ、少しでも毎日の夕飯作りを楽にしてもらいたいものです。
料理の取り組み方が間違っている
本やサイトで作り置き・冷凍など様々な夕飯の時短方法が紹介されていますが、自分にあった料理の取り組み方をしないと、毎日がさらに大変になってしまいます。
相談者の方の例なのですが、共感する部分がありませんか?
Sさん(40代・保育士)
フルタイム勤務するようになって、平日の夕飯作りがすごく負担に感じるようになりました。 平日の料理の負担を減らそうと思い、土日に作り置きにチャレンジ! これがすべての間違いで、平日は仕事+夕飯、ほか家事。 土日は、朝食・昼食・夕食に加え、作り置きをつくる。休みなのに1日中料理をしているようでした。 ある意味平日よりも大変で、ストレスが何倍にも…。 私には作り置きは合わないのだとあきらめたら、すっきりしました(笑)
Sさんのように、作り置きにチャレンジして痛い目をみたという人も多かったです。
ちなみにうちも作り置きは合わない家庭です。家族がほとんど食べず、食材の時間も無駄になるという悲しい結末でした。
うちに合うのは「リメイク料理」で、これは本当におすすめです。
決して、作り置きがダメというわけではありませんので、誤解しないくださいね。
料理のスキルや家族構成、仕事状況など、自分の環境に「料理の取り組み方」が合っていないと大変になりますよと、お伝えしたいだけです。
ちなみに、本・SNS・サイトで料理レシピや時短方法などを発信している人は「料理が好き、または得意な人」です。
私もそうですが(笑)
得意な人の「楽」は本当の「楽」ではないことも多いですので、ご注意ください。
屁理屈かもしれませんが、やりたくないことはやらないことが理想です。
料理をしない日を作ったり、宅配サービスを利用したり、思い切ってお金を使って家事代行を頼む、などなどやらない工夫を積極的に行いましょう。
こういった工夫をする場合、障害となるのが以外と「家族」です。
料理をするのが当たり前という基準をもっている家族からすれば、それが「さぼり」とか「浪費」「ぜいたく」と思う人もいます。
嫌味を言われたり、心無い言葉に傷つくことがあるかもしれません。
しかし、そんな意見は無視しましょう!
うつになるくらい大変なのに、それを理解もしないような人の意見は無視するのが一番!
まあ、あまり波風を立てると別のストレスを抱えてしまうので、戦略的に「YES」を引き出すよう話し合いをしたり、説得しましょう!
家族が原因で苦痛に感じる
先ほども家族が障害になる場合があるといいましたが、こういうケースもあります。
やっぱりお母さんって、家族のためにいろいろ考えてしまいがちですよね。
・子供のためにも、できる限り栄養バランスの取れた食事を作りたい。 ・仕事を頑張ってくれている旦那さんに少しでも喜んでもらおう。 ・お義母さんにも認めてもらえるような料理を覚えよう。
家族のためにと頑張るお母さん、 実に素敵です。
しかし、これは非常に危うくもあります。
料理相談を受ける中で、基本的に真面目な人・責任感が強い人・理想が高い人が「キッチンうつ」になりやすい傾向にあると感じました。
「〜しなければ」「〜でなければ」という思い込みが強く、理想と現実のギャップに苦しんで、最後は自分を責めてしまうことが多いタイプです。
「忙しくて、これくらいしか作れなくて子供がかわいそう」「◯◯ちゃんのママみたいにな綺麗な料理が作れたら家族も喜ぶだろうなぁ」
こう思いながら頑張るも、なかなかうまくはいかない。
そして家族からの言葉に敏感になっていく。
「また、このおかずなの?」 「お隣の◯◯さんがアップしてた夕飯美味しそうだな〜。」 「ちょっと味が濃いんじゃないの?」
普段なら気にもならない言葉なのに、グッさと刺さる時もあります。
普段から一緒にいる家族は、家事や料理、仕事、子育ての大変さをあまり理解してくれません。
逆に、ご飯が出てくるのが当たり前、洗濯されているのが当たり前、ごみはまとめて出されているのが当たり前…と思いやすいです。
もちろん日頃から感謝の言葉を伝えてくれて、労ってくれて、手伝いを進んでしてくれる家族をお持ちの方もいるでしょう。
でも、多分まれです。
一番近い存在で、毎日一緒だからこそ、愛情があるからこそ、あなたを苦しめる可能性があります。
そんな家族が原因でキッチンうつになることもありますので、ご注意ください。
キッチンうつを改善する3つの方法
では、どうしたらキッチンうつを改善できるのでしょうか?
こちらも相談者の方の実体験をもとに、考察していきます。すべての人に当てはまるわけではありませんが、きっと参考になると思います。
気持ちや感情を整理してみる
みなさんのお話を聞いていると「料理そのものがつらい」というよりは「精神的 にきつい」と感じている方が多かったです。
(子供の年齢が小さかったり、人数が多いと「寝るまで息つく暇もない」といった時間・体力・精神すべてに負担が大きい方もいます)
料理相談前に事前アンケートを実施していますが、それを記入することで、まずは気持ちや感情の整理に繋がります。
それと同じで、「最近は料理するのが苦痛だな〜」と感じている人は、紙に自分の気持ちを書いて「感情を見える化」してみましょう!
例えば、
・自分は今どんな気持ちなのか? → もう料理をしたくない! → 一人でひと息つく時間が欲しい! → 疲れているのに今日も夕飯を作らなきゃと追い詰められる! など。 ・何が原因で苦痛を感じる? → 5時に仕事終わるって、お迎えして、お風呂入れて、そこから夕飯を作ること自体に無理がある! など 。
とにかく、はじめは感情のおもむくまま、紙に書きなぐるくらいがおすすめです。
ここでは書けないような、恨み・つらみも気にせずに書いちゃいましょう!感情や気持ちを目に見える化することで、驚くほど心がクリアになり、自分はなぜこんなに悩んでいたかがわかってきます。
この方法は、ビジネスや子育て、会社なんかでも応用できます。
ぜひ試してみてください!
(3−2)思い込みをなくしてみる
人を苦しめる最大の敵のひとつが「思い込み」です。
「刷り込み」「洗脳」とも言えますね。
料理や家事、ひいては親像・母親像には「〜でなければいけない」「〜しなければならない」という謎風習がたくさんあります。
私は40代ですが、40代以上の方は特に多いのではないでしょうか?
親の影響も大きいですが、その謎風習に洗脳され「〜でなければいけない」「〜しなければならない」という思い込みが何個かあるはずです。
「キッチンうつの原因」でも書きましたが、
・お母さんは毎日料理をするものだ。 ・夕飯は3品は作るべきだ。 ・忙しくても、きちんとしたごはんを作るのが立派な母親だ。
このような思い込みです。
もちろん、 自分が大切にしたい価値観は良いですが、知らぬ間に刷り込まれていた価値観によって、料理が苦痛になるくらい追い込まれてしまっては元も子もないですよね。
この「〜しなければならない」「〜であるべきだ」といった思い込みを、一度考え直してみると心が楽になります。
たかだか料理のこと、料理なんかしなくても楽しく生きていけます。
人と比べないようにする
とくにSNSが登場してからは、人と比べて苦しむ人が増えましたよね。
料理好きの人が投稿した、きらびやかな夕飯を見て落ち込んだことありませんか?
運動会や遠足のお弁当を作るのが怖いと思ったことないですか?
「○○ちゃんママって、料理もすごいし、家もきれいだし、いろいろマメだよね。それに比べて、わたしは…。」 こんな風に、人と比べてしまって落ち込むことはないでしょうか?
SNSは簡単に人と繋がれる便利なツールですが、怖さもあります。
リア充の人の投稿を見て、自分に価値がないと思い込んで自殺してしまうしまう人がいるほどです。
ちょっとおおげさですが「人と比べる」ことは、それほど気持ちを落ち込みやすくする行動のようです。
キッチンうつも同じで、ただでさえ落ち込んでいるのに、他のママは楽しそうで、充実してそうで、料理も家事も子育てもうまくこなしてそうに見えてしまう時があります。
そういう時に人はどうしても比べてしまいがちですが、それはやめましょう。
料理も得意不得意があります、足が早い遅いと同じです。
とにかく気にしない、どうしても気にしてしまう人は、投稿を見れないように工夫するのも良いと思います。
SNSだけではなく、もちろん身近にも「人と比べる」はあります。
例えば、自分の母親。
時代も時代なので、料理・洗濯・掃除・裁縫などいろいろマメにできる人が多いです。 こういった世代が違う人と比べるのもやめた方がいいでしょう。
とにかく自分は自分、できることもできないことも、得意なことも苦手なことも、うまく認めてあげる自分への優しさ・寛容さが大事かもしれませんね。
私も人と比べてしまうことが多く、自分に自信が持てず、プライドばかり大きくなり、苦しむことが多い性格です。
この言葉をそっくり自分に言い聞かせたいものです…。
この記事では、メンタル面を楽にする方法をテーマに書きましたが、取り組み方や料理の方法を書いた記事もありますので、ぜひこちらも参考にしてください。
こちらの記事では、献立を考えたり、味付けを調べたりする負担をなくして、さらに時短ができる「万能たれ」を使ったレシピを38個紹介しています。
僕は、元料理人の時短レシピという名前で、簡単レシピやなど夕飯のお役立ち情報を発信しています。
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最後まで、お読みいただきありがとうございました。
こういった意見を書くのはどうかと思ったのですが、こういう話を聞くことで「心が楽になる」方も多くいましたので、取り上げてみました。
少しでも、本記事がお役に立てば幸いです。